海外生活のあれこれ~マツコのフランス駐在日記~

旦那の仕事の都合でフランスに来て1年、海外赴任中のあれこれを書き留めていきます。

原田マハ『ジヴェルニーの食卓』を読んで印象派がもっと好きになった

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写真は、ジヴェルニーにあるモネの家。昨年の夏頃に行った時の写真です。さすが庭好き、睡蓮の時期ではありませんでしたが、お庭にはお花が溢れていました。

 

今日は、そのジヴェルニーのモネの家について、ではなく、

原田マハの小説『ジヴェルニーの食卓』

について書きたいと思います。

 

先日、ルイヴィトン美術館の印象派展(コートールド展)に行きました。その少し前に『ジヴェルニーの食卓』を読んでいたので、より美術館を楽しむことが出来ました。

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 なので、今日はそんな小説『ジヴェルニーの食卓』について、感想などを少々。

 

前々から原田マハの小説が好きで

前々から原田マハの小説は好きでよく読んでいました。

原田マハと言えば『楽園のカンヴァス』が代表作で、アートを扱ったその内容は原田マハの経験があってこそ書ける面白さだと評判です。

ですが、私は絵画について全然詳しくないので、アート系が題材の小説はとっつきにくいな~という思いから、原田マハのアート系は外して読んでいました。(『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『カフーを待ちわびて』など、どれもおもしろかった!!)

フランスに来るときに、原田マハの小説も買い足しました。時間はあるし、原田マハの小説を制覇してみたい気持ちも多少あったので、代表作『楽園のカンヴァス』と短編集『ジヴェルニーの食卓』のアート系2冊も一緒に購入しました。

その後、1年以上放置。。(一緒に買った『旅屋おかえり』『総理の夫』は読みました。どちらもおもしろかった!!)

Kindleで買った他の作家の小説含め、持っている小説が一通り読み終わってしまったので、重い腰を上げ、『ジヴェルニーの食卓』を読み始めました。そして、おもしろくてびっくり!おもしろくて即日読み、『楽園のカンヴァス』もイッキ読みし、今に至ります。

 

原田マハの小説『ジヴェルニーの食卓』

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『ジヴェルニーの食卓』原田マハ(集英社文庫)

この本のあらすじ。

マティスとピカソ、ライバルでありかけがえのない友人であった二人の天才画家の交流を描いた「うつくしい墓」。新しい美を求め、周囲の無理解に立ち向かったドガの格闘の日々を刻んだ「エトワール」。セザンヌやゴッホら若い画家の才能を信じ、支え続けた画商の人生を巡る「タンギー爺さん」。不朽の名作「睡蓮」誕生に秘められた、モネとその家族や友人たちの苦悩と歓喜の日々が明かされる「ジヴェルニーの食卓」。

以上、四編の短編を収録。

-『ジヴェルニーの食卓』原田マハ(集英社文庫)

『ジヴェルニーの食卓』は、マティス、ドガ、セザンヌ、モネたち印象派画家の姿を描いた短編集です。様々な葛藤や思いを抱えながら作品と向き合う画家たちが、画家の家族や知人など、親しい人物の視点で書かれています。それぞれ画家をメインとしながら、同時代の画家たちも登場し、その関係性も見所のひとつです。

 

本の末尾にも記載がありますが、この本は

「史実に基づいたフィクション」

です。

 

そう、「フィクション」なのです。当然。小説ですから。

 

でも、どれも単なるフィクションとは思えないようなリアリティがあります。

実際にお話を聞いてきたのではないかと思えるほど、その画家の生活や思い、周りの嫌悪や憧憬などを感じ取ることのできる物語です。事実をベースにしているからでしょうか。フィクションもあるはずなのに、ノンフィクションのように錯覚してしまうほどです。

 

リアルに感じられる理由として、登場人物たちに「人間らしさ」を感じる点も挙げられます。名画の解説でしか見ないような画家たちは、「神掛かった特別な人」に感じられますが、この物語で読むと、当然ですが同じ人間だということをあらためて感じさせられます。

それが却って、真似出来ないような情熱を持って作品を創る彼らの凄さを感じさせてくれるのかもしれません。

 

正直、美術館でオーディオガイドを借りても、よっぽど印象的な作品じゃないと、もう解説を覚えていないものがほとんどです。でも、この小説はアート関連ならではの難しい言葉もそれほど使わずに、物語として画家のことが書かれているので、その当時生きた人たちを身近に感じることが出来ます。

 

読んだ後、どれが事実なのか、どれがフィクションなのか、確かめたい気持ちにもなりました。ネットで検索すれば事実の何割かは知ることが出来るかもしれないけれど、そういう人生だったと思いたいくらい綺麗な物語なので、今はこのままでもいいかなと思っています。

本当かどうかわからない、でもその疑問も余韻として一緒に残りました。

 

私自身、部活や受験、仕事、趣味、人生を振り返るといろんな要素はあるかもしれないけれど、一定の期間でも、寝食を忘れ、何か1つのことだけに熱中するような生活はししたことがありません。これからも自分には出来ないと思います。でも、その分憧れや尊敬や羨ましいという気持ちはすごいあります。

原田マハの作品に惹かれる理由はそこにあるのかもしれません。(スポーツ漫画を読んだときの感動にも似ている気がする)

 

相手の「人となり」を知ると心の距離が近づくように、この本を読んで、画家の内面まで知れたような気持ちになり、美術館で作品を見れるのが楽しみになりました。

 

「読む美術館」ってステキな表現!

私自身、美術館の楽しみ方を知らないから、こんなに感動したのかも。既に詳しい人が読んだら、また感想は違うかもしれないですね。

時に異端視され、時に嘲笑されながらも、旧弊な美術界を打ち破り、新しい価値観を生み出した画家たちの愛と格闘の日々を色鮮やかに蘇らせた本書は、まさに<読む美術館>。きっと、読み終えた後、あなたの目に映る「睡蓮」はまったく違う色彩を放つはず――。ぜひご一読ください。
(編集I・H)

-『ジヴェルニーの食卓』原田マハ(集英社文庫) 

夫にも勧めたけど、夫はそこまで感動はしなかったよう。それぞれの画家について理解はしやすいねくらいの感想。理系脳には響かないのかしら?誰かとこの気持を共有したかったのに!

『ジヴェルニーの食卓』、もし宜しければみなさんも読んでみてください~

マツコ